石破総理大臣は、日本の税収が5年連続で過去最高を更新する見通しになったことに言及。
野党からは激しい非難の声が上がっています。
「デフレからインフレに経済のステージが変わったことによってGDP(国内総生産)の伸びに対する税収の上がりに感応度が大きくなっており、結果的に税金を予定よりも取り過ぎている状況が生じている」
こう指摘したのは『国民民主党』です。
それに対して石破総理大臣は、
「税金を『取り過ぎ』と評価することは必ずしも適切ではない」
と述べました。
国民民主党といえば、スキャンダルなどで騒がれつつも、『103万の壁撤廃』を掲げて躍進した党です。
同党の田中議員は、
「『年収103万の壁』を撤廃し、178万円まで引き上げた場合、政府は『国と地方で7兆~8兆円規模の税収減となる』という試算を出しているが、極めて粗い試算である」
こう反論しています。
以前にも書きましたが、国民民主党の『103万の壁撤廃』論に対しては、政府や財務省がかなりの難色を示していることで知られています。
その理由のひとつが、田中議員の語った『税収減』なのです。
「このような不誠実な対応が続くのなら、補正予算案に賛成できるかどうか分からない」
とも述べ、一躍勢力を拡大させた力を、早速発揮して牽制しています。
国民民主党は『103万の壁撤廃』の具体的な時期について「来年から実施」するように求めていますが、政府の対応がどうなるのかが注目されそうです。
実際石破総理大臣は「実務的な観点も含めて考えねばならない様々な論点がある」と遠回しな言い方ですが、議論を重ねる名目で時期をずらす作戦であると思われます。
市民の税金からは?
では、現実問題としてどの税金が大きく引かれているのでしょうか?
2023年度の税収では、主な伸び率の原因として『法人税』や『相続税』などが列挙されていました。
法人税はともかく、『相続税』はかなり市民の暮らしに関わっていると言えるでしょう。
なにしろ、3兆円から3.6兆円――――
すなわち、6000億もの増加がされたのです。
2割の増加に伴い、市民生活にも少なくない影響だったことでしょう。
みんなの声
ここで、これまでの当サイトではやってこなかったプチ記事の試みとして、新たに皆さんの声を紹介していこうと思います。
参考にしている声というのは、ニュースでのインタビューや記事に対するコメント、X(旧Twitter)のポストなどです。
政治家は国民からむしり取ることには熱心だが、税収減に繋がることには極めて後ろ向きだ。だが、政治家自身は政策活動費や企業団体献金では表沙汰にならないお金は多い方がいいという底意が透けて見える。誰のための政治をしているのか、多くの政治家の腹の中は国民と相容れないものだと言わざるを得ないように見える。
なるほど……確かに『103万の壁』に関しては議論の余地があるとしていながら議論という議論をしていない、まさに牛歩作戦のような姿勢ですが、それに対して裏金問題で騒がれている企業団体献金には「問題性はないと認識している」とキッパリ言い切りましたね。
あのような言動・振る舞いを見ていると、自分たちにとって都合が良いか悪いかで議論を省略しているのか、もっと言えば考えるということをしているのだろうかと、疑問に思ってもおかしくないと思いますね。
税収が過去最高の見通し 取りすぎだという声に対し 石破総理大臣「取りすぎ評価は適切でない」 はぁ? ここまで経済大減速させている主な原因は税金の取りすぎやろ? 認識しろや! ボーナスの明細を見ると 税金引かれすぎて萎えるーXより
税収が過去最高の見通し…国民は増税や負担増や物価高騰で実質賃金は下がるばかりで苦しい生活を強いられているのに、税収は過去最高を更新し続け、『財源不足』を理由に減税は渋りまくるなんて、本当に不公平で理不尽です。このまま経済大減速が続けば、一億総貧困社会に突入してしまうのでしょうか。ーXより
かなり皆さん怒っていることが分かりますね。
とりわけ、2024年12月10日はボーナスの支給日。
せっかく頑張ったのに……
ボーナス=賞与
すなわち、頑張ってくれた労働者に対して企業が「ありがとうね。お疲れ様でした。利益の一部還元をしますね」という代物です。
ヤッター!!
そう思って受け取ろうとしたら、横から……
「税金貰っていくで~」
と、掻っ攫われたら誰だって良い気持ちはしないでしょうね。
とりわけ、この数年間は物価高や賃金の横ばいなどが表面化していますから、そんな時でも平気な顔で徴収していく姿はまさに『盗人猛々しい』に映ります。
まとめ
税収はこれから先も伸びていくと考えられます。
それに対抗するには、やはり国民の声も大事です。
しかし、日本人は元来ネットでは大声を出せても、街頭で叫ぶことを避けます。
その使い分けは大切です。
なので、声は選挙で届けるのが一番であると思います。
そして、その声の結果が今回の衆議院選挙だったのではないかなと。
ただし……
国民民主党に全てを期待するのは、厳しいかなぁ……
なにしろ、党首がやらかしている上に、よく見てみると結構所属議員も一枚岩とは言い難いようです。
何が言いたいかというと……
もう我慢する時代ではない。
自分たちの声は、確実に届く。
正式な場所で取り上げて貰うためには、罵倒ではなく適切な言葉遣いが大事。
なのかなぁ……と。
単なる炎上ごときでは、あの年代の議員たちを動かすのは厳しいでしょう。
なので、ちゃんとした理論と合理性をもってして異議を唱えるのが肝要であると言えるでしょう。
KAI